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富野由悠季の監督術 『機動戦士Vガンダム〈VOL.2〉¨USO’S BATTLE (ニュータイプ100%コレクション)』坂口大助

『機動戦士Vガンダム』

アニメ業界ではアフレコに立ち会う演出家は少数派とされるらしく(※『機動戦士ガンダム (ロマンアルバム・エクストラ―アニメージュ・スペシャル (35)』富野×永井対談での富野発言より)、その意味でも特異な監督でもあるわけですが、アフレコにまつわるユニークなエピソードも少なくないようです。

――演じるにあたって、富野監督から何か注文はありましたか。
「”明るく元気な少年を”と言われただけです。監督はどちらかというとシャクティやカテジナさんといった女性キャラに思い入れが深かったし(笑)。ただ、僕やシャクティ、オデロといった経験の浅い人たちに関しては、アフレコの前日に毎回集まり練習をさせていただきました」
――先の読めないストーリー展開。Vガンダムのラストを自分なりに考えたりしたことは?
「いつも考えていましたね。監督は収録日に台本を渡すまで、ストーリーの内容を話してくれませんでしたから。でも最終話近くなった時、ひょっとしたらウッソは死んじゃうのかなと思って、監督にそれとなく話をしたことがあるんです。その時監督は中田君(オデロ)のほうをちらっと見て、
”誰とは言わないけどひとり死ぬよ”ってなにげなく話をしてくれたので、もしかしたらオデロは最後に…という予感はしていたんですけどね(笑)」


俳優業からの起用もあり、時に「発掘力」として話題になるキャスティングです。富野作品を足掛かりにして人気声優になった方は数多く、坂口氏もそのお一人に入ると言っていいと思います。無論、作品参加以降のご活躍は本人の努力のたまものですが、その基礎として本作での演技指導があったことは坂口氏自身が発言されています(※「僕は、『Vガンダム』に土台を作ってもらえて、よかったです」)。
アフレコの前日は声優からすると勤務外という気がしますが、プロダクションとの信頼関係を前提とした特権発動的なものだったのでしょうか。このあたりはキャリアにものを言わせた感があります。
練習自体は、リテイクの多い監督として知られていますから、当日のアフレコをスムーズに行うための地ならしの意味合いが強いでしょうが、キャスティングにおいて「これからの成長が期待できる人を見つける努力をしている(※『富野に訊け』より)」という意識を持っている以上、「富野学校」のような側面はあったのかもしれません。
演者にストーリーや設定を伏せておくのは役に没入させる為の手法でしょうか。『ブレンパワード』の制作ドキュメントでも白鳥哲氏が設定への説明をはぐらかされた証言がありますが、不明瞭さを残しておくことで演者の様々なアプローチを期待しているとも推測できます。

※余談
本作でのアフレコエピソードは一部で何故か歪曲して伝わっています。監督がオデロ役の中田氏を見てキャラクターの死亡を暗示したエピソードは、「中田氏を見てオデロ退場を決めた」との誤認が広がっているようです。監督が坂口氏に手を下したとの話も坂口氏本人が否定されています。某氏が監督を禿呼ばわりしたのは……どうだったんでしょうね?
ゴシップも華の一つではありますが、情報の取捨は慎重に行いたいものであります。
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コメント

No title

おっしゃるとおりです。
本当に嘆かわしいことです…。
デマを撒き散らす人は本当に罪作りだと思います。

kaito2198さんコメント恐れ入ります。

この手の風説を積極的に修正されているkaitoさんの姿勢にはただ頭の下がる思いです。風説は加担者に悪意はなくとも、流布される側にはマイナス効果が常ですからね。私もファンの末席を汚す身として「不明瞭な情報は確認」という当たり前のことを心がけていきたいと思います。

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