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読むアニメ技術 『機動戦士ガンダムF91 (ニュータイプ100%コレクション)』

続編観たかったですよねぇ。『Vガン』があるじゃん?いや、違うんですよ、この設定、このスタッフワークでのつづきじゃなきゃダメなんですよ。でもな~、商業的成功有無とは別に、富野監督はサラリーマン仕事と割り切ってた頃だし、安彦氏はそもそも続編のガンダムには否定的だし、御三家のなかでモチベーション維持できたのって大河原氏ぐらいだっただろうなぁ。
まあ、それとは別に、MSの線の量が映画だから許されたという逸話があるほど情報量の多い本作ををどうやってTVシリーズに持ち込むつもりだったのかも興味がありますが。
え~と、本題です。(といいつつ)技術の話ではないんですが昨今のアニメ事情にも通ずる話があるので引用したいと思います。

さて、このようにして設定は完成しましたが、実際の作画段階での作業は昨今の人手不足やスケジュールの問題などから、かなり壮絶な状態であったらしい。そのうえ、公開された映像では上映時間の問題も出てきてしまい、結局、相当数のカットが切られてしまっている。
しかし、ビデオの発売をにらんで、バグとF91の戦闘シーンだけでも百数十カットを描き足しているそうなので、ビデオ化されたあかつきにはぜひ見ていただきたい。
だが、劇場で公開されたバージョンが不出来なものであったかといえば、決してそうではない。一部未完成といいながらも、それだけで映像とドラマの両方が完結していると感じられるほどの仕上がりだからである。


アニメ業界での人手不足が言われて久しいですが、この時期からひずみは顕在化してたんですね。原画スタッフを見ると錚々たる面子ですが、やはりこの線の数がネックだったんでしょうか。安彦キャラも難しいでしょうし。
ちなみに当時の悲惨な制作状況の一旦はこちらの証言を読んでいただければ。

西村誠芳氏と平松禎史氏の少しだけ富野由悠季談義

今ではソフト化に際し修正をかけるのはさほど珍しいことではありませんが、アニメ作品に修正をかけるはしりになったのは『ガンダム』だという証言もあります。

安彦「リタイヤ以前の作画に関しましても「富野監督が望めば、直します」ということで、手を入れただけなんですだからそれ自体を劇場版『機動戦士ガンダム』の「売り」にするつもりは、まったくなかった。むしろ作画を直すことは、当時は禁じ手だと思っていたんです。僕も、多分、富野さんも」
安彦「元々劇場版の『ガンダム』は、『宇宙戦艦ヤマト』がTV版を再編集した劇場版が受けたんで、その二番煎じ的に再編集の企画として立ち上がったものですよね。ところが、「劇場公開に当たって修正や新作画が入りました!」と、売りの文句に使われてしまった、それ以降はどこでもずっとこのパターンですよね。イヤな感じがしました」
『ザンボット3・ダイターン3大全』より


過酷なTVアニメ制作現場の方々にとっては限られた条件で出来た仕事に矜持を持っているのでしょうね(視聴者的にもたとえ不出来であっても愛着があるのはオリジナル版だったりするのは良く聞きます)。余談ですが、ある事情通によると最近のアニメの修正は予算が発生しないケースもあるとか。アニメ業界、ブラックすぎる!こんなことでは人手不足はいつまでも解消しないですね。
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